
原発の使用済み核燃料からプルトニウムなどを取り出す再処理工場(青森県六ケ所村)について、日本原燃は高レベル放射性廃液を固める設備の性能確認を完成後に先送りする方針だ。同社が建設する再処理工場の完成が遅れる中での方針転換について、市民団体「核燃サイクル阻止1万人訴訟原告団」は20日、「さらなる竣工(しゅんこう)遅れを回避するための姑息(こそく)な手段だ」と批判した。
再処理工場は使用済み核燃料を化学処理し、原発の燃料として使えるプルトニウムやウランを取り出す施設。再処理後に残る廃液は放射能レベルが高く、ガラスと混ぜて固めた上で最終処分する。過去の試運転では、ガラスを固化する工程でトラブルが発生していた。
原燃は当初、性能確認を完成前に行う方針だった。だが2025年12月、規定では完成前に行う必要はないとして、完成後に行うと示した。原子力規制委員会も20日、この方針を妥当と認めた。
原告団の浅石紘爾(こうじ)代表は20日に青森市で開いた記者会見で、「ガラス固化ができなければ、再処理の工程そのものが止まる。ガラス固化は『心臓部分』『生命線』と言える」と指摘。その上で、「完成前にガラス固化に失敗すれば、また完成が先送りになる。完成という実績を残したいだけだ」と批判した。
原燃は再処理工場の完成時期を27回延期し、現在は26年度内の完成を目標にしている。原告団は完成前に全ての性能試験を行うことなどを求める文書を原燃に送った。







